+ おもい

子どもの頃、商店を営んでいた我が家は同級生などにも知られていまして
時々かわれることがるくらい古い家でした。
多感な時期の私は、『こんないえにすみたい』と毎日に様に自分の家を考えていました。
高校生になって進路を考えたとき、自分の好きなことがなんなのか?
悩みましたが、気づくと子どものころからのその思いがふつふつと湧いてきました。
時はちょうど主役のインテリアコーディネイターさん、インテリアデザイナーさんが
ドラマの中で生き生きと働いていて
私もこんな風になりたい!!とふんわりと建築へと向かっていきました。
専門学校に入り、初めて建築士という仕事があることを知る訳ですが
運よく?相変わらずふんわりした私を導いて下さる先生方に出会い、
『建築』を教えていただくことに成功!!そして、建築設計の道がスタートしました。
そうして、今もその道は険しく、厳しく、時には穏やかに続いています…

家を建てたいという思いは人それぞれだと思いますが、
この気持ちを子どもの頃から持ち続けた私は、そんな方々の気持ちが痛いほどわかります。
一緒にその思いを実現していくことが、今の私にとっても本当に尊い素敵な時間です。

思い出す好きな場所、あんなにからかられた古家のあんな場所、こんな場所が
いまだに目に浮かびます。
2階の部屋の前に伸びたゆるやかな下屋は、よくお布団を干していました。
窓から屋根に出て、お布団の上でゴロンと寝そべって空を見上げたり
細長い我が家、住宅の裏には父の営む工場がありました。
その間をつなぐ半透明の屋根のかかった屋外空間は洗濯機や水道があって
いつも明るい光が差し込んでほんわりとあたたかい優しい空間でした。
表通りの店舗は、道路があとからできて道が高くなり
中2階、今でいうスキップフロアになっていました。
1階から階段をのぼり、お店に出て、そこから数段で2階
その階段の途中でお客さんと母を見ているのが好きでした。
ご近所も同様に、工場やお店が道路沿いにあり中二階になっていて
ちょっと面白いお宅が多かったです。
そんな風に、みなさんの心にも好きな空間の思い出がきっとあると思います。

あたたかく、懐かしい場所を新しく一緒に想像しながら造ってみませんか?

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